機能性子宮出血

機能性子宮出血(不正出血)について

子宮出血は子宮がんや炎症など器質的病変によっても起こりますが、検査をしても子宮に病気はなく、内分泌以上によって起こる子宮内膜からの不正出血を総称して機能性子宮出血といいます。

機能性子宮出血を起こす様々な内分泌以上には、視床下部・下垂体・卵巣系の機能失調が深くかかわっていると考えられています。
突発的に出血が起こり、下腹部に痛みもなく・出血が黒っぽいなどの特徴があります。
また、出血の開始時期も様々で、予定月経と共に出血し、7日以上たっても止血しない場合や、月経と月経の中間に起こる出血も機能性出血の一つです。
特にホルモンバランスが崩れやすい思春期や出産後・閉経期に多くみられます。



薬剤師青木からのメッセージ

出血は漢方では「崩漏(ほうろう)と血海」の関係になります。
急な出血などの事を「崩(ほう)」と呼び、ダラダラと続く出血を「漏(ろう)」と呼びます。
崩漏にはいろいろな原因があって、気虚・血虚・お血・陰虚などの種類があります。
特に血は「脾」の統血作用によって守られていて、気虚体質の方は何かと出血傾向にあります。
漢方では「補中益気湯」などがファーストチョイスになります。
ダラダラと生理が長引く方や、20日ぐらいとか早いペースで生理がくる方はこの体質傾向があります。


■■■漢方参考■■■

●瘀血(おけつ)
 様々な原因で、血液の流れが悪くなった状態。
 一般に抹消で血流の停滞が起こっています。

●陰虚(いんきょ)
 体の潤い、体液・リンパ液(漢方では津液という)などが少なくなった状態
 一般に年齢と共に乾燥してくるのもこのためです。

●気滞血瘀(きたいけつお)
 気の流れが悪くなり、それに伴って血流も悪くなったこと。
 ストレス・緊張・けが・手術・自律神経の問題などで気の流れが悪くなり二次的に 生じたお血。
 「気は血の師」といい、気の流れが悪くなると血の流れも悪くなります。

●寒凝血瘀(かんぎょうけつお)
 体の中に冷えが凝り固まって(凝集して)血流まで悪くなった状態。
 刺すような痛みを起こします。
 古典に「陰虚積冷結気」とあり、もともと陰虚の体質の人に冷えが積もりに積もっ て気の詰まりが起こった、と条文にも出てきます。

●熱鬱血瘀(ねつうつけつお)
 気の流れが詰まりに詰まると熱を帯びてきます。
 イライラを我慢しているといつか噴火するようなものです。
 この熱によってお血を発症したもので、血も熱化してきます。
 頭痛や口の中の苦みが出てきやすくなります。

●湿熱血瘀(しつねつけつお)
 湿邪と熱邪がくっついて湿熱体質を作り、お血を発症した状態。
 血の流れを回復するために、湿と熱を分ける(湿熱分消しつねつぶんしょう)して 流れを戻していきます。

●痰瘀結互(たんおけつご)
 血分といわれる主に血管に、痰といわれる濁った体液の邪が入り込みベタベタとく っついて血流を悪くしたもの。
 重い慢性病のほとんどがこれです。

●気虚血瘀(ききょけつお)
 体を動かすおおもとの気が疲れなどにより弱り、それに伴って血流が悪くなったも の。
 食欲が落ちたり、息切れが出たりします。

●陽虚血瘀(ようきょけつお)
 気がバテただけでなく身体を温める力まで弱って陽虚(ようきょ)になり、血の流 れも弱った状態。
 手足の冷え・温かい飲食を好む・寒がりなどの体質になります。

●腎虚血瘀(じんきょけつお)
 腎気不足から腎精が傷み、血流に影響が出たもの。
 腰がダルイ・めまい・のぼせ・耳鳴り・休憩をしたがるなどの症状が出ます。


漢方薬はこれらの傾いた体質を元のいい状態に引き上げていきます。。
同時に、不妊の原因となる「虚・邪」を除き若々しい体質に戻していきます。
その結果、任脈・血海・胞宮・衝脈の流れがよくなり、妊娠の可能性が飛躍的に向上します。

また、妊娠がわかったら、流産防止のスペシャル漢方をみなさん飲まれていい結果が出ています。
妊娠中に飲む漢方もあるのです。
生まれてくる赤ちゃんにアレルギーを遺伝させないための専用の漢方(うちの妻も飲みました)もあります。
出産が楽になる、スルッと生まれてくる漢方もあります。
産後二人目を望まれる方の為に、肥立ちを良くする漢方もあります。

ぜひ、あなたの体質に合わせた専用の漢方薬で若々しい元気な体を取り戻してください。