妊娠と仕事③・№5              2020年 1月11日


(読売新聞2019年9月4日の記事より引用)

●産前に雇い止め 産後すぐ働きに

連載「妊娠と仕事」には昨年4月のスタート以降、様々な反響が寄せられている。
今回は、非正規社員やフリーランスなどの立場で働く人たちの声を中心に紹介する。


●働く妊婦の声 多数

派遣社員など非正規の立場で働く妊婦からは、出産直前に解雇の経験談が多数寄せられた。

≪昨年6月に出産。妊娠7か月で派遣契約を打ち切られた。どんどん大きくなるおなかを抱え、つらかったが行政の窓口に駆け込み、解決するまで闘った。後に続く女性のためにも、対会社だからと諦めず、理不尽なことには声をあげてほしい。(首都圏会社員、38歳)≫

≪フルタイムで働いていたが、妊娠8か月で派遣契約を更新してもらえず、事実上の解雇となった。あと2週間ほど雇われていれば、産休や育休が取れ、所得補償も受けられた。失職したので、出産数日前まで深夜アルバイトをし、産後すぐから働かなくてはならなくなった。10年たった今も状況はあまり変わっていない。なんとかしてほしい。(岡山県アルバイト、51歳)≫

フリーランスで働く人からは、「十分な休息は取れず、母子が危険にさらされた」という指摘があった。

≪最初に授かった子は流産した。医師からの安静の指示も守れなかった。会社員とは異なり、仕事を休むと収入がゼロになってしまう。事務所の賃料などを払うためには働き続けざるを得ず、事務所の床に横になるぐらいしか対処できない。その後も原因不明の高熱が出るなど、体調不良が続いた。子どもを産むことが難しいと感じる。(首都圏弁護士、41歳)≫

妊婦を守る助産師からは、働く妊婦の「将来」を心配する声が届いた。

≪医師は「赤ちゃんと仕事とどっちが大事なの?」と決断を迫るような言い方をすることがある。赤ちゃんを無事に産むことだけを考えれば間違っていないだろうが、その後の女性の人生はどうなるのか。一度仕事を辞めてしまうと、なかなか仕事に復帰できない現実がある。同じ働く女性としていつも、胸が痛い。(横浜市助産師、41歳)≫



●安心した妊娠期 職場のおかげ

妊娠中に転職した経験から、「会社によって対応が全く違う。疑問を感じるなら職場を変える方法もある」と感想を寄せた人もいる。

川崎市内に住む女性(30)は昨年8月、妊娠3か月で転職した。
正社員から契約社員となったが、「理解ある職場のおかげで安心して妊娠期を過ごせた」と振り返る。

転職前の職場は、人手が足りず、誰もが納期に追われていた。
妊娠が分かった後も、重い段ボールを持ち上げる力仕事や深夜残業をこなし、つらくても「これまで通り働かなければ。迷惑をかけてはいけない」と思い込んでいたという。

まもなく疲労で起きあがれなくなった。
妊婦健診でも検査の数値が悪化し、「とても体が持たない」と退職を決めた。
そんな時、知人から転職を勧められた。
転職先は残業ゼロを掲げていた。
全社員に月1回の面談があり、「無理していないか」を確認した上で仕事量を考える仕組みで、同僚もそれぞれ自分のペースで働いていた。
「周囲への気兼ねや罪悪感が減り、楽になった」と感謝する。

女性はその後、妊娠糖尿病と診断されながらも出産直前までフルタイムで働き、2月末に出産した。
産後約半年で復職した女性は「働きやすい職場だから、早めに復職したいし、できると思える。そういう職場に人が集まってほしい」と話している。


続きは№6でご紹介します。




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