産後の健康管理・№5             2018年 4月27日



新米ママ 見守る家庭医
(読売新聞2017年11月27日の記事より引用)

「お母さん自身のことで気がかりはありますか。血圧をはかりましょうか」
今年10月下旬、石川県七尾市の恵寿ローレルクリニック。
新米ママの杉山郁子さん(37)は、医師の伊達岡要さんの言葉にうなずいた。
この日は、長女にこちゃん(9か月)の受診目的で訪れた。
夏から続いた下痢もようやく落ち着き、お尻の赤みもひいた。
一時期ミルクを拒否して体重がなかなか増えなかったけれど、順調に成長していることがわかり、ほっとしたタイミングだった。
杉山さんは妊娠中、健診で高血圧を指摘された。
職場の同僚に血圧計を借りて自宅で1日3回、計測を続けた。
産後1か月健診で「もう大丈夫」と言われて血圧計を返却したため、少し気になっていた。
幸い、血圧は正常の範囲内だった。
妊娠中には一時的に血糖値が上がる妊娠糖尿病にもなったため、2人目の妊娠を望む場合の注意点も質問した。


伊達岡さんは、家庭医療専門医。
従来の専門診療科とは違い、病気の部位も性別も年齢も問わない家族全体を診るかかりつけ医だ。
あらゆる症状に対応し、必要に応じてそれぞれの専門医とも連携する。
杉山さんは同クリニック系列の恵寿総合病院での出産をきっかけに、伊達岡さんの外来に通い始めた。
にこちゃんの健診や予防接種、診察に合わせ、産後の気になる症状を相談したり、診察を受けたりしている。
じんましんや関節の痛みがひどい時は、授乳中でも使える薬を処方してもらった。
杉山さんは「子どものために元気でいたいのに、初めての育児で余裕がない。
母子同時に診てもらえるのはありがたい」と話す。
産後の女性は目の前の子どもの世話が最優先で、自身の健康は後回しになりがち。
身近な家庭医には、母親の健康を守る役割が期待される。
同クリニック院長の吉岡哲也さんは「子どもの診察の時でも、母子手帳や会話から母親自身の妊娠・出産の経過や予防接種、がん検診の状況を確かめています」と話す。
継続して家族にか関わる中、次の妊娠について相談を受けて助言することも珍しくない。
家庭医療専門医の養成プログラムでは、女性診療を専門的に担う産婦人科での研修は任意だ。
同クリニックの家庭医療専門医は全員、産婦人科での研修経験がある。
吉岡さんは「母親の健康管理により積極的に取り組むためにも、家庭医を目指す医師が産婦人科の研修をしやすいような仕組みを整える必要がある」と指摘する。



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