不妊症の一般検査の流れ・№1         2017年 6月16日



●「月経中~高温期に行う検査」

・血中ホルモン測定
(月経中)

脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体化ホルモン(LH)、プロラクチン(PRL)、エストロゲン(E2)の数値を血液検査で測定。
排卵をコントロールする視床下部・下垂体機能を診断、多嚢胞性卵巣の診断に有効です。

≪月経が不順の場合≫
原因がどこにあるのかを調べるためにLH-RHテストという負荷試験(注射後30分、60分後に採血する検査)を行います。

◎卵巣の機能。
卵巣機能が低下している場合にはE2、FSHが上昇します。


・子宮卵管造影検査
(低温期・排卵前)

シリコン製の柔らかく細いカテーテルを用いて子宮内に造影剤を注入し、卵管や子宮のレントゲン写真を撮影。

◎子宮内腔の形や大きさ、卵管の通過性、卵管周囲の癒着の有無が分かります。


・超音波検査・頸管粘液検査・血中エストロゲン測定
・フーナーテスト(ミラークルツロックテスト)
(低~高温期・排卵期)

排卵が近づくにつれて子宮内膜は肥厚し、卵子を包む卵胞は卵巣内で急速に大きさを増します。
これらの変化を超音波で確認し、血中のエストゲンの数値を血液検査で測定。
また、排卵の時期、性交渉の翌日に来院していただき、頸管粘液を調べるのがフーナーテスト。
性交渉が持てなかった場合は、精子・頸管粘液を別個に採取して調べるミラークルツロックテストを行います。

◎卵胞の発育が順調に進んでいるか、子宮内膜はきちんと厚くなっているかを確認、診断。
また、排卵が近くなると子宮頸部(子宮の出口部分)から頸管粘液が分泌されます。
これにより精子は子宮内に進入。
性交後の頸管粘液を調べることで、頸管粘液中の精子の運動性がわかります。


・超音波検査,黄体ホルモン検査(子宮内膜症の検査)
(高温期・排卵後)

血中の黄体ホルモン数値を血液検査で測定するとともに超音波で子宮内膜の厚さを調べます。
また、月経中以外の時期には子宮内膜症のスクリーニング検査として、子宮内膜症の時に上昇する物質「CA125」を測定する血液検査を行う場合もあります。

◎排卵して空になった卵胞は黄体を形成して黄体ホルモンを分泌し、子宮内膜を厚くして胚の着床を助けます。
血中の黄体ホルモンの測定や超音波で子宮内膜の状態を診ることで、この過程が正常に進んでいるかどうかがわかります。
また超音波では、不妊症の原因となる異常の1つ「黄体化末破裂卵胞症候群(卵子が卵胞内にとどまり、外に飛び出すことができない)」の有無も調べることができます。



№2では、「月経の時期に関わらず行う検査」について説明します。




☆病院では精子と卵子の出会いの距離を確実に近づけてくれます。
(人工授精・体外受精・顕微授精)
☆アオキ薬局では精子と卵子の質を上げて元気にしていきます!