・タイミング療法
排卵日を正確に予測して、最も妊娠の確率が高い日(排卵日)に性交する方法です。
超音波診断による卵胞測定、基礎体温、頸管粘液(おりもの)、LH値の測定(排卵検査薬)により、医師からタイミング(性交をする日)を指導されます。
・多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
多嚢胞性卵巣の9割の人に排卵障害がみられ、また排卵障害の人の20~40%が多嚢胞性卵巣症候群であるといわれています。
卵巣組織の空洞内に液体がたまった嚢胞と呼ばれる構造が多数生じ、卵巣が腫れて大きくなる病気です。
卵巣の表皮が厚く硬くなって、卵子が排卵出来ない状態になるため排卵を促す黄体化ホルモン(LH)が 卵胞ホルモン(E)より常に過剰に分泌されます。
卵巣内部に卵胞が数珠のように並んで見える状態はネックレスサインと呼ばれます。
「多嚢胞性卵巣症候群」とはそのために起こる、無月経や不正出血、男性ホルモン過剰(にきび、多毛)、肥満などの症状がおこることです。
・着床
精子と卵子は卵管膨大部で受精し、受精卵は、2・4・8細胞期、桑実胚、胚盤胞へと細胞分裂を繰り返しながら子宮内膜に到達します。
そして胚盤胞が子宮内膜と一体化した状態を着床と言います。
受精から着床までは約1週間かかります。
・超音波検査
超音波を用いて体内を診察する検査法です。
経膣超音波診断は不妊症の6大基本検査のひとつで、子宮の奇形、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症、卵巣嚢腫、チョコレート嚢腫、多嚢胞性卵巣などの疾患、子宮内膜の状態や卵胞の発育の様子、排卵の予測などが分かります。
・チョコレート嚢腫
チョコレート嚢腫、あるいはチョコレート嚢胞とは、卵巣内に発生した子宮内膜症ことです。
卵巣内で子宮内膜組織が生理のたびに増殖を繰り返し、逃げ場のない血液がドロドロのチョコレート状になることからチョコレート嚢腫と呼ばれます。
チョコレート嚢腫は不妊の大きな原因で、排卵障害を引き起こすことが多くなります。
・凍結受精卵(凍結胚)
体外受精などで受精卵を液体窒素により凍結し保存すること。
移植時に解凍して子宮に戻すことが可能です。
採卵の回数を減らすことができるので、採卵時の卵巣過剰刺激症候群が起こる可能性少なくなります。