冷え

子宮を畑に例えると冷えてる畑(冬の畑)では種は植えられません。
仮に植えて芽が出たとしても冬の畑では枯れてしまいます。
血液は心臓から足まで行って静脈を通って還ってくるのですが、下半身が冷えてる方・足が冷たい方は、冷たい血液がお腹に帰ってきます。
当然子宮も慢性的に冷えてしまいます。
これでは種を植えることができないばかりか、冷えているとご主人のお相手をする体液さえ出にくくなるのです。感覚だって悪くなります。

漢方の力で種を植えやすい春の畑へと変えていくのです。
そしてしっかり育つように、温めるだけではなく十分な栄養も送り込まなければいけません。忙しかったり・風邪を引いたりして漢方薬を一時的にやめてた方からよく聞きます。
「飲んでるときはすごく体が温かかったんだけど、なくなってから冷えて冷えて・・・」
漢方はそれぐらいしっかりとハッキリと「温めて流す」陽気を与える力があるのです。

冷えの原因は色々です

漢方的に分類すると、大きく分けて3つあります。

①気の流れが悪い
②血の流れが悪い
③水(津液)の流れが悪い


①の気の流れとは「陽気」の流れの事です。
ストレスや疲れなどで気の流れが悪くなると人間はそれだけで「冷え」を感じます。
特に「手先・足先」がよく冷えるようになります。
運動すれば体も暖まり、同時に手足もポカポカするように、「陽気」が廻れば体は暖かいのです。
しかし普段から運動不足で「陽気」の巡りが悪いと、手足は慢性の冷えを感じます。
毎日のようにウオーキングとかで30分ぐらい運動をしている人は(体を動かすように心がけている人)そんなに冷えを感じないものです。
若い人はこれでいいのですが、30代も後半になってくると「陽気」自体が減ってきます。
そこで「冷え」も固定化していくのです。
このような方には「陽気」を補ったり、「陽気」を巡らせる漢方を使います。
そうすると若い時のように、温かく冷えを感じにくくなります。

「人参」はその代表生薬です。
他にも「黄耆・ビャクジュツ・陳皮」などがあります。



②の血液の流れが悪いと「冷え症」のなるのは当たり前のことですが、もっと悪い方…特に急に悪くなる体質の方は「しもやけ」になります。
冷えて流れが悪くなるだけではなく、流れる血液が少なくても悪くなります。
血液が薄くても流れは悪くなります。
血管を拡張するような薬やサプリメントとは違って、血液そのものに活力を与え、流れを改善していくのが漢方なのです。
代表生薬は「トウキ」ほかにも「デンヒチ・タンジン・センキュウ」などがあります。



③の水(体液・津液)の流れが悪くても冷え症になります。
若い方では少ないのですが、老化が始まった人は(一般に30代後半)この体液が減ってきだして「陰虚体質」に傾き、流れる水がチョロチョロになり、少しずつ水の停滞を起こして冷えやすい体が出来ていくのです。
身体の水は、潤いだったり肌の弾力だったりしますから、乾燥肌になったり、シミやしわが出てきやすくなります。
この「陰虚体質」は普段の食生活では改善は難しいものです。
老化と関係しているので、漢方を服用しても治ってしまうのは難しく、ただ症状はグッと改善していきます。
流れるものを増やし、老化に対抗していく処方になります。
男性・女性を問わずこのような方は、体の表面に潤いが少ないだけでなく、内側、精子・卵子・子宮内膜・胎盤膜も硬くなってきます。
そして冷えるだけでなく、動くも悪くなってきます。
漢方では「ジオウ・オウギ」の入った処方を使います。
あとそれ以上に「動物生薬」といわれる「鹿のつの・タツノオトシゴ・オットセイ」など効果ですが、とても速く体に違いが分かります。


これら3つの流れるものを漢方薬で流れるようにすると、ちゃんと冷えは改善されます。漢方は即効性・10分で効果が出ます。