不育症 心のケア強化             2021年 1月12日


(山陽新聞2020年11月29日の記事より引用)

政府は28日、菅政権が掲げる不妊治療支援の一環で、流産や死産を繰り返す「不育症」に悩む人への心のケア強化を柱とした支援策をまとめた。
同じ悩みを実際に経験し、乗り越えた仲間が相談に乗る態勢を整備。
経験者同士にしか分からないつらさを共有し、当事者の心身の回復につなげる狙い。
30日にも作業チームの会合を開き公表。
2021年度予算案に必要経費を盛り込む。

同じ症状や悩みを持つ人を互いに支え合う活動は「ピア(仲間)サポート」と呼ばれ、がん患者や薬物依存症などの分野で広がっている。

厚生労働省の研究班は今月、過去5年間に流産や死産を経験した20~50歳までの女性約620人を対象に実態調査を実施。
最もつらく支援が必要だった時に、うつや不安障害が疑われた人の割合は75.7%に上った。
亡くなった子への思いや自分を責めてしまうことなどの「話を聞いて欲しかった相手」では、パートナーや友人のほか「流産・死産を経験した人」との回答が多かった。

支援策では、自治体が設置する「不妊専門相談センター」の態勢を拡充。
センターが主導し、経験者に国が一定の基準を設けた研修を受けてもらいサポーターに回ってもらうよう促す。
不育症に関する知識を持つ医師や臨床心理士などを養成し、将来的にカウンセリングの公的医療保険への適用も視野に入れる。
里親や特別養子縁組制度の周知も図る。




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