(山陽新聞 2023年11月9日の記事より引用)
●財源 医療保険料上乗せ 政府案概要
政府が、少子化対策の財源確保のため創設する「支援金」制度案の概要が8日、判明した。
個人の支払い能力に応じた額を公的医療保険に上乗せして徴収するほか、妊娠・出産期から2歳までの子育てを優先して支援するとした。
こども家庭庁が9日に開く有識者会議の初会合で提示する。
年末までに、具体的な制度設計をまとめる方針だ。
制度案の概要は、支援金に関して「これまで比較的手薄だった妊娠・出産期から0~2歳の支援策にまず充当する」とした。
支援金を充当する事業は法律に明記する。
具体的には①就労の有無に関係なく保育を利用できる「こども誰でも通園制度」②育児休業給付③児童手当の拡充④妊産婦への計10万円相当支給―を挙げた。
徴収方法については、現役世代から高齢者までと対象が広く、企業も負担する公的医療保険制度を活用するとした。
保険料上乗せに伴う個人の負担額は「過度な影響とならないようにする必要があり、負担能力に応じた仕組みとする」と強調した。
支援金の規模は、医療や介護といった社会保障の歳出改革などに応じて決める。
毎年度、経済界などの意見を聴取すると言及した。
政府の「次元の異なる少子化対策」の財源は、最大で年3兆円台半ばが必要になる。
労使や与党の意見を踏まえ、年末に詳細を決める。
2024年の通常国会への関連法案提出を目指す。
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