県警男性 育休大幅アップ           2021年 9月 2日


(山陽新聞2021年8月23日の記事より引用)

●1%台→20年度12.9%

職員の9割を男性が占める県警。
部署によって夜勤や呼び出しも多いそんな職場で2020年度、これまで1%台だった男性の育児休業取得率が12.9%へと大幅アップした。
管理職による対象者一人一人への働き掛けと全22署で初開催した制度の説明会を通し、休みやすい雰囲気を醸成したといい、1人平均約3週間の育休を取った。

「刑事が育休を取るイメージは自分に全くなかったが、複数の上司に背中を押された」

3月に三男が生まれた刑事企画課の深澤亮介巡査部長(35)は翌月、初めて育休(15日間)を取得した。

長男、次男のときは妻に任せきりだったが、今回は夜泣きの対応や家族の食事作り、長男の小学校入学準備などを積極的にやった。
「育児や家事の大変さを痛感した」といい、現在も分担を続けている。
「休み中にフォローしてもらった周囲への感謝が仕事の意欲向上にもつながっている」



●意識改革

県警は15年度に男性の育休取得率10%の目標を掲げたものの。16年度はゼロ。
その後も17年度1.0%、18年度1.6%、19年度1.7%ーと遠く及ばない状態が続いた。

取得率急増のきっかけは、昨年6月に出した通達だ。
管理職に対し、対象の職員一人一人に取得を働き掛けて意向を確認するよう求めた。
さらに同7~9月には、対象者や管理職らに向けて男性の育休取得に特化した説明会を全署で初開催。
本部でも職員に同様趣旨の動画を配信した。

その結果、「意識改革が急速に進み、取得に対する特別感がなくなった」と刑事企画課の松井直也次長。
女性職員の取得率100%に比べればまだまだ低いとはいえ、20年度の県知事部局(男性10.8%)を超え、民間企業の全国平均(同12.65%)も上回った。
21年度は取得率がさらに向上しそうだという。



●目標30%

連合の全国調査(19年度)によると、男性が育休を取得できない理由は「仕事の代替要員がいない」と「取得できる雰囲気が職場にない」が主。
一方で、女性は孤立による「産後うつ」が社会問題化しており、協力して育児や家事を担える環境整備はこれまでになく重要になっている。

国は今年6月に成立した改正育児・介護休業法で、22年度から企業に「意向確認」や「制度周知」を義務付け、25年度までに男性の育休取得率30%を目指すとした。
県条例に基づく県警は同法の対象外だが、その取り組みを先取りした格好だ。

目標も同じく25年度までに30%に上げることを新たに掲げており、警務課は「育休取得者をカバーし、係や担当を超えて弾力的に業務を進められる情報共有の仕組みや体制づくりが必要。一層の取得推進に向け、環境整備を行いたい」としている。





☆病院では精子と卵子の出会いの距離を確実に近づけてくれます。
(人工授精・体外受精・顕微授精)
☆アオキ薬局では精子と卵子の質を上げて元気にしていきます!