(山陽新聞 2022年6月16日の記事より引用)
●少子化や虐待 貧困防止対応 来年4月創設
子ども政策の司令塔となる「こども家庭庁」の設置関連法が15日、参院本会議で、自民、公明、国民民主各党などの賛成多数で可決、成立した。
首相直属組織として2023年4月に創設。
「子ども真ん中社会」を掲げ、少子化や児童虐待、貧困といった課題に総合的に対応する。
内閣府の外局とし、厚生労働省と内閣府が所管する子ども・子育ての主な部署を移す。
行政の縦割り解消が狙いだが、学校でのいじめ問題、不登校などの教育分野は引き続き文部科学省が担い、保育所と幼稚園の施策を統合する「幼保一元化」も見送られた。
参院本会議では、自民、公明両党が議員立法で提出した「こども基本法」も可決、成立した。
国は必要施策を推進するための大綱を策定する。
岸田文雄首相は国会審議で、子ども関連予算について、来年の経済財政運営の指針「骨太方針」で倍増への道筋を示すとした。
財源は未定だ。
こども家庭庁については、文科省などとの連携を図るため、担当閣僚は他省庁に資料提出や説明を求めることができ、政策が不十分な場合に是正を要求する「勧告権」を持つ。
民間の子育て支援団体や自治体からも人材を登用し、300人超の体制とする。
首相の諮問機関「こども家庭審議会」を置き、子育てや妊産婦支援、子どもの権利擁護などの政策を有職者らが議論する。
子どもや親の意見も聞く。
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