(山陽新聞 2022年4月5日の記事より引用)
自宅で育児をしながらオンラインでの仕事のみ対応するー。
岡山NPO法人センター(岡山市)の代表理事を務める石原達也さん(44)が新しいスタイルの働き方を考案し、自ら実践した「ハイブリッド育休」と名付けた生活ぶりや感想を聞いた。
●石原さん(岡山NPOセンター)「ハイブリッド育休」考案
ーハイブリッド育休を考えた経緯は。
昨年9月14日に長女こうが生まれました。
もともと子どもが好きで「貴重な時間を一緒に過ごしたい」
「産褥期の妻に負担をかけたくない」
との思いがありました。
しかしNPO法人や株式会社など四つの組織で経営責任者を務めており、(仕事から離れる)通常の育休は難しく、10月末までの1カ月半、取り組みました。
ーどんな生活を送っていたのか。
妻には授乳のみお願いし、それ以外の料理、洗濯といった家事を含めた全てを担いました。
勤務時間は午前9時~午後6時。
子どもを抱っこしながらオンライン会議に参加したり、パソコンで資料を作ったりしました。
抱っこしているとおとなしく、揺らすと眠ってくれました。
会議中に娘が泣いてしまった時は音声を切ってあやしました。
●会議に娘”同席”和やかに
ー仕事面で何か変化はあった。
会議に娘が”同席”することで和やかな雰囲気になりました。
仕事の役割分担が進み、スタッフの自立を促せました。
復帰後スタッフにアンケートを行い、私の育休でどの程度業務に支障が出たか尋ねたところ、「ほとんどなかった」「なかった」と応えた割合が8割を超えました。
残りの2割近くは「直接相談したかった」という声でした。
ーハイブチッド育休の導入に当たって必要なことは。
名前に「育休」とありますが、育児併用型の勤務です。
会社は在宅勤務を認め、可能な範囲内の仕事を社員に任せることで実現できます経営者や管理職は率先して環境を整備する必要があり、業務のオンライン化も重要になります。
私が抱える組織は新型コロナウイルス禍以前から、チャットで情報を共有し、オンライン会議も行っていたので違和感なく移行できました
●男性が育児話せる社会に
ー厚生労働省の事業所調べによると、2020年度の男性の育休取得率は12.65%と依然低く、今月からの法改正で男性の育休取得を促している。
子育てへの意識を高めるにはどうすればよいか。
出産の立ち会いは大きな経験でした。
出産後、ぐったりした妻がそのまま眠り、一晩中泣いている娘と一緒にいました。
初めての経験で抱っこの仕方もあやし方も分かりません。
ただ「自分がいないとこの子は生存できない」と思うと自身の役割を認識できました。
例えばお母さんの休日をつくり、男性が子どもととことん向き合う日があってもいいかもしれないですね。
ー「育休」後の生活は。
なるべく娘を職場に連れて行っています。
父親が楽しそうに子育てしている姿を見てもらいたくて。
ハイブリッド育休についても機会があれば話をしたり、寄稿したりしたいです。
男性は職場で「子どもがかわいくて仕方ない」「俺の時はこうやって育児したよ」と話せる社会になってほしいです。
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