（読売新聞２０２１年７月２５日の記事より引用）
Ｑ 妊娠前には、葉酸をしっかり摂った方がいいって聞いたことがあるよ。
Ａ 葉酸はビタミンの一種で、ホウレンソウやブロッコリーなど緑色の野菜に多く含まれています。
妊娠するためや、赤ちゃんの体を作るための重要な栄養素です。
意識して摂取してほしいですね。
Ｑ 大事なんだね。
Ａ 妊娠前や初期に葉酸のサプリメントを飲むことで、「神経管閉鎖障害」のリスクが低くなると、多くの試験で明らかにされています。
この障害には、胎児の脳が正常に形成されない「無脳症」や、下半身まひにつながる「二分脊椎」などがあります。
Ｑ 妊娠中期以降も葉酸を取り続けた方がいいの？
Ａ 近年の研究で、妊娠中も摂取することで、胎盤の血管の問題をきっかけに発症する「胎盤関連産科合併症」の早産や胎児の発育不全を防ぐ傾向があることがわかってきました。
ビタミンＢ群を含むマルチビタミンのサプリメントと一緒に摂ると、より効果的だと言われています。
Ｑ １日にどのぐらい摂ればいいの？
Ａ 厚生労働省は、１８歳以上の人では野菜などの通常の食べ物を通じて、２４０マイクログラム摂取するように推奨しています。
妊娠を計画している場合や妊娠初期は、これに加えて、サプリメントや、葉酸を強化した食品で４００マイクログラムを勧めています。
また妊娠中期と後期は、野菜などの食べ物で、４８０マイクログラムを、授乳中は３４０マイクログラムを摂るように呼びかけています。
Ｑ 野菜から効率よく摂るには？
Ａ 葉酸は水に溶けやすく、ゆでると流れてしまいます。
いためたり、蒸したり、スープにしたりする方が多く摂れます。
ホウレンソウは生の状態だと、１００グラムあたり２１０マイクログラムですが、ゆでると１１０マイクログラムに減ります。
いためれば、１４０マイクログラムです。
Ｑ サプリメントで気をつけることは？
Ａ １日の上限は１８～２９歳で９００マイクログラム未満、３０～６４歳で１０００マイクログラム未満。
取り過ぎないように注意しましょう。
心配なら医師に相談してください。
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