(読売新聞 2022年3月24日の記事より引用)
妊娠2か月目、胃がムカムカし始めた。
「つわりが来たな」と、群馬県高崎市のA子さん(33)は思った。
妊娠前は1日3食しっかり食べていたが、つわりが始まってからは、いつもの半分も食べられない。
気持ち悪くて食後に 嘔吐おうと してしまうこともあった。
つわりは、妊婦の半数以上が経験すると言われるが、原因は解明されていない。
妊娠5~6週頃に始まり、多くは16週までに治まるが、妊娠後期まで長引くケースもあるという。
「おなかの赤ちゃんのために栄養をしっかり取らなくちゃいけないのに……」。A子さんは焦った。
国の食事摂取基準では、18~49歳女性が必要とする1日のエネルギー量は約2000キロ・カロリーで、妊娠中はさらに増やすべきだとしている。
妊娠初期(13週まで)には50キロ・カロリー、中期(14~27週)は250キロ・カロリー、後期(28週以降)は450キロ・カロリーをプラスする必要があるという。
50キロ・カロリーの目安は、ほうれん草のおひたし1人前、250キロ・カロリーは、さけのおにぎり1個分だ。
つわりの時の食事をどうすればよいか、通っている産婦人科専門の佐藤病院(高崎市)で相談すると、栄養士の小川淳子さんに「3食きちんと食べようと思わなくて大丈夫。
1食当たりは少量でいいので、ちょこちょこ食べればよいですよ」と言われた。
少量ずつでも、5~6回に分けて食べれば、摂取エネルギーはかなり補えるという。
ポイントは「食べやすいと思うものを食べられる分だけ」。
〈1〉温かいご飯のにおいが気になる場合は冷ますと食べやすい
〈2〉果物は酸味があって口内がすっきりし、水分と糖分、ビタミンがとりやすい
〈3〉うどんやそうめんはのどごしもよく、水分もとれる
――など工夫次第で食事が取りやすくなるという。
A子さんは「肉や魚が苦手になった」と感じていたが、小川さんに「たんぱく質は、卵豆腐や冷ややっこでも取れますよ」とアドバイスされると気が楽になった。
2か月余り続いたつわりの時期を、小さめの冷ややっこや、キウイ半分、ロールパンなど食べやすい食材を選び、食事の回数を1日5回ほどに分けて乗り切った。
院長の佐藤雄一さんは「つわりの時期は、食べられる分だけ食べればよい。つわりが落ち着いてから、適切な体重増加を目指すことも可能です。ただ、水さえ飲めないほどつらい時や、体重が5%以上減少した時は、すぐ受診してください」と話す。
脱水状態や低栄養状態に陥っていれば、点滴で水分とビタミンを補充する必要があるからだ。
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