●個々の体質に合わせて漢方薬を適宜配合する
西洋医学と漢方医学では不妊治療に対するアプローチが少し異なります。
西洋医学は血液検査やエコーなどで子宮や卵管の形やホルモン値を測定して、不足があれば補充します。
また、排卵障害があれば排卵誘発剤で刺激して、確実に排卵させることを重視します。
一方、漢方医学ではホルモンの不足や排卵障害は体質に問題があると考えて、個々の体質(証)に合わせて、子宮を温める漢方薬、気血や肝腎を補う漢方薬、骨盤内の血流を改善する漢方薬を適宜配合していきます。
●基礎体温に対する考え方
もう1つ大きな違いとして、基礎体温に対する考え方があります。
現在の西洋医学では排卵日やホルモンの状態を、エコーや血液検査で確認するため、基礎体温はあまり重要視されていないようです。
一方、漢方医学では基礎体温表は体質を判断するうえで大きな意味があります。
例えば、基礎体温が低く排卵が遅れる方や高温期が短い方は、気血不足や陽虚体質となり、基礎体温が高く排卵が早まる方は陰虚体質となり、基礎体温の凹凸が多く月経周期が前後に不安定な方は気滞体質などと判断していきます。
また、漢方医学では月経周期に合わせて漢方薬を使い分ける「周期調節法」という方法があります。
周期調節法を行う際は基礎体温の情報がとても大切になります。
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