子宮頸がんワクチン・№4           2017年 6月13日



●「接種勧奨」議論足踏み

(読売新聞 2017年3月30日の記事より引用)

子宮頸がんワクチンを積極的に勧めることを、国が中止してまもなく4年。
「このままでは将来、日本だけ子宮頸がんの患者や死者が増えてしまう」と再開を求める声が高まる一方、薬害裁判も起き、国は身動きがとれないでいる。

厚生労働省の有職者検討会が勧奨中止を決めたのは2013年6月14日。

慢性的な痛みを訴える例が相次ぎ報告されたため、有効性やリスクを国民に分かりやすく情報提供できるまで、原則無料の定期接種の位置付けは変えないまま、勧奨を控えることにした。

確かに副作用報告のデータを見ると、子宮頸がんワクチンは接種100万回当たり300件以上と、他のワクチンよりも数倍~数十倍高いことがわかった。

ただ、この報告制度は広く早く実態を把握するのが目的で、因果関係が明らかでない例も対象になる。


同省によると、報道などで社会問題になっている。

▽熱心になって診る医師がいる―などの要因にも影響される。
有職者検討会は、報告される症状の多くは、接種の痛みや不安によって引き起こされた「心身の反応」との見方だ。

しかし、昨年7月に裁判を起こした薬害訴訟の弁護団や医療者の一部は、ワクチン成分による脳神経障害であると主張し、論争が続いている。

危機感を募らせた日本産科婦人科学会は、再三にわたって勧奨再開を求める声明を発表した。

さらに世界保健機関(WHO)も「不十分な証拠に基づいた政策決定」と日本の状況を名指しで批判している。

こうした中、症状が接種した女子だけに特有なものなのかどうかを調べる同省研究班の疫学研究が行われ、結果が注目されていた。


昨年12月に有職者検討会で報告された結果は、未接種でも一定の割合で失神や痛みなどの症状が出るというもの。

接種歴がない女子で10万人当たり20.4人、接種した女子では同27.8人だったが、頻度の差について研究班は「年齢構成が違い、データの偏りが大きく、比較できない」と説明し、勧奨再開への判断材料にはならなかった。

この結果には批判もある。

薬害訴訟の弁護団は記者会見で「ワクチン接種後の副作用は1人の人間で複数の症状が入れ替わったり、重なったりするのが特徴。それを考慮せず、接種していない女子の間での症状の頻度を過大にみている」と主張した。

有職者検討会の依頼で、研究班はデータの再解析を進めている。

勧奨の再開か、中止の継続か、いずれにしても納得のいく結論と説明が求められる。





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