●子宮内膜症についてのお話
倉敷成人病センター産婦人科主任部長 太田 啓明
(山陽新聞 2016年10月17日の記事より引用)
それでは子宮内膜症自体にならないようにするにはどうすればよいのでしょうか?。
まず10代の「生理痛」を放っておかないことが肝心です。
若い時から月経困難症適応の低用量ピルを内服することが、子宮内膜症の予防につながることがわかっています。
残念ながら漢方薬や鎮痛剤には痛みを和らげる作用はあっても、子宮内膜症の発症を予防したり、進行を抑制する効果はありません。
以前と比較して、ホルモン剤は超低用量化により、漢方薬より優しい薬になっています。
月経痛を認めても、そのまま我慢したり、痛み止めを使用し、婦人科を受診せず放置してしまう女性が日本では非常に多いと報告があります。
また月経痛がある10代の女性の40~45%にすでに子宮内膜症を認めるという報告もあり、若い時から月経痛を認める場合には月経困難症適応の低用量ピルを内服することが子宮内膜症の予防につながります。
さらには月経痛改善により学業や仕事の能率がアップし、将来の不妊症や癌化のリスクを減らすことができます。
ぜひ、月経痛を認めるときは婦人科を受診してください。
倉敷成人病センター(TEL086-422-2111)
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