(山陽新聞2021年2月23日の記事より引用)
●出生数最少87万人 20年速報値 死亡11年ぶり減
厚生労働省は22日、新型コロナウイルス禍に見舞われた2020年の人口動態統計の速報値を発表した。
出生数は過去最少の87万2683人(対前年比2万5917人減)。
死亡数は138万4544人(同9373人減)で11年ぶりに減少した。
婚姻件数は53万7583組(同7万8069組減)で減少率(12.7%)は1950年に次ぐ、戦後2番目の数値となった。
19年に出生数は初めて90万人を割り込んだ。
妊娠から出産までは一定の期間があり、出生数へのコロナ禍の影響は20年後半から21年にかけて予測される。
20年の減少率は年間2.9%だったが、12月は7.3%と減少幅が拡大しており、歯止めがかからない情勢だ。
県別の出生数は、岡山1万4143人、広島2万243人、香川6501人など。
厚労省は全体傾向について「コロナの影響が想定されるが、確たることは分からない」とする。
同省によると、高齢化の影響で近年、年平均2万人以上の増加を続けていた死亡数は09年以来の減少となった。
詳細が分かる20年9月までのデータでは、死因のうち肺炎やインフルエンザが大幅に減っている。
マスクや手洗いの習慣化が要因でなないかとの指摘がある。
婚姻件数の大幅減は「令和婚」が話題となった19年の増加の影響も考えられるという。
人口動態統計の速報値は、日本における外国人や外国における日本人などを含むもので、確定値は日本における日本人のみ。
「86万ショック」と呼ばれた19年の出生数の確定値は約86万5千人だったが、速報値は約89万8千人。
その差は3万人以上あり、20年も確定値では同程度の減少が想定される。
政府関係者によると、84万人程度となるとの見通しも出ている。。
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