体外受精 保険適用に上限           2021年 8月15日


(山陽新聞2021年8月8日の記事より引用)

●妻年齢や回数、年内決定

来年4月に始まる不妊治療の公的医療保険の適用を巡り、厚生労働省が体外受精に関しては保険の対象となる年齢や回数を制限する方針を固めたことが7日、分かった。
現在の国の助成制度でも治療の効果を勘案し、「妻の年齢が43才未満」「最大6回まで」という上限がある。
これと同じ条件とする案が有力で、年末までに決定する。
回数や年齢を超えた場合も治療は受けられるが、全額自己負担となる。

不妊治療は費用が高額で経済的負担が重く、菅義偉首相が少子化対策の一環として保険適用を打ち出した。
適用されれば患者の自己負担は原則3割で済む。
厚労省は、保険適用を認める治療などの範囲についても年末までに決める。

現在、体内から取り出した卵子に精子を受精させる「体外受精」と「顕微授精」は、1回30万円の助成制度があり、①治療開始日の妻の年齢が40歳未満の場合は子ども1人につき6回まで②43歳未満の場合は3回までーという条件がある。


年齢条件は流産や合併症などのリスクを勘案し、回数条件は6回を境に出産に至る確率が下がるといった研究結果から、2016年度に導入された。
不妊に悩む当事者からは条件をより緩やかにしてほしいとの要望も根強い。

公的医療保険は国民の保険料や公費が主な財源のため、適用対象は科学的根拠に基づく必要がある。
16年度を上回る新たな根拠が出てこなければ、条件は踏襲される可能性が高い。
今後、こうした制限の妥当性など中央社会保険医療協議会(中医協)で議論する。

不妊治療は現在、一部を除き保険が適用されない「自由診療」で、助成される部分を除き全額自己負担。
国の助成制度は本年度末で終わる見通し。


●不妊治療の現状

現在、治療費は不妊の原因検査など一部を除き、公的医療保険の対象外で全額自己負担となっている。
高額な体外受精と顕微授精には1回30万円が支給される国の助成制度があり、2019年度の支給実績は約13万5千件。
助成対象は夫婦に限っていたが、今年1月から事実婚も条件付きで認めた。
体外受精、顕微授精で生まれた子どもの数は18年に約5万7千人で、全体の6.2%を占める。




☆病院では精子と卵子の出会いの距離を確実に近づけてくれます。
(人工授精・体外受精・顕微授精)
☆アオキ薬局では精子と卵子の質を上げて元気にしていきます!