着床前診断拡大へ               2021年 2月11日


(山陽新聞2021年2月8日の記事より引用)

●日産婦最終案「生命選別」指摘も

重い遺伝性の病気が子どもに伝わらないように受精卵を選ぶ検査「着床前診断」を巡り、日本産科婦人科学会(日産婦)は7日、検査対象疾患を拡大する最終案を示した。
関連学会などから意見を募って最終報告書をまとめ、内規を改定した後に運用を始める。
健康な子どもを望む夫婦の願いをかなえられるとの考え方がある一方で「生命の選別につながる」との指摘もある。

最終案では従来あった年齢条件が削除されたが、日本神経学会は、今は有効な治療法が存在しない病気でも将来的に治療が可能になるかもしれないとして反対を表明。
日産婦は検討を続ける。

着床前診断は、体外受精させた受精卵から一部の細胞を取り出し特定の病気に関わる異常を調べる検査。
これまで日産婦はデュシェンヌ型筋ジストロフィーなど重い病気に限定し1列ずつ審査して認可してきた。

日産婦は7日に開いた審議会で、「現時点で有効な治療法がない」「高度かつ侵襲度の高い医療が必要」といった条件で対象を拡大するとの案を示した。
また重い遺伝性疾患の定義について「成人に達する以前に日常生活を著しく損なう状態」のうち「成人に達する以前に」との表現を削除した。


夫婦が第三者による遺伝カウンセリングを受けた上で検査を希望する場合は、施設側が日産婦へ申請。
日産婦は医学的な判断に加え、検査を希望する夫婦の意見や立場も考慮した上で賛否に関する意見書をまとめ、担当医に提出する。

意見書作成に関わった全員が検査に賛成する場合は、実施施設の倫理委員会が最終判断。
賛否が割れたり、反対との意見を伝えた後に夫婦が再審査を希望したりする場合は、別の審査会が検討する。

日産婦は2020年1月から見直しの議論を開始。
22年6月の内規改定を目指すという。


●日本産科婦人科学会が示した最終案のポイント

・着床前診断の適用対象疾患を「現時点で有効な治療法がない」「高度かつ侵襲度の高い医療が必要」との条件を付けて拡大

・重い遺伝性疾患の定義について、「成人に達する以前に日常生活を著しく損なう状態」のうち、「成人に達する以前に」との表現を削除

・学会は医学的な判断に加え、検査を希望する夫婦の意見や立場を考慮した上で賛否に関する意見書をまとめ、担当医に提出。




☆病院では精子と卵子の出会いの距離を確実に近づけてくれます。
(人工授精・体外受精・顕微授精)
☆アオキ薬局では精子と卵子の質を上げて元気にしていきます!