我が子を見つめて「心身の発達 他の子と同じ」
(読売新聞 2016年4月29日の記事より引用)
大阪府茨木市の会社員、大川都成さん(43)にとって、子どもが3人いる生活は憧れだった。
「漠然と楽しいだろうなと思っていました」念願かなって、妻、恵さん(40)との間には長男の恭太郎くん(11)、次男の颯史朗くん(9)、長女の結禾ちゃん(6)の3人の子どもが誕生した。
一緒に遊んでいたかと思えばけんかが始まる。
3人そろえば、にぎやかだ。それぞれ、かけがえのない存在だ。
結禾ちゃんを妊娠して7か月の時、突然、胎動がなくなった。
胸に水がたまる「胎児水腫」と診断された。
胸水が心臓を圧迫し、命にかかわる状態だった。
胸水を抜く治療で、結禾ちゃんは一命を取り留めた。
ただ胎児水腫になった赤ちゃんは、何らかの染色体の病気をもつ可能性がある。
羊水検査を受けると。
ターナー症候群と診断された。
女性の性染色体の病気で、身長は無治療だと1m40程度にしか伸びず、周期的な月経も生じにくい。
だが、それ以外は健康な人とほぼ同じ生活を送れる。
「日常生活をほぼ支障なく送れるとわかって安心しました」と恵さん。
妊娠37週で出産。
2360gと少し小さめだったが、無事に生まれた。
結禾ちゃんのターナー症候群との関連はないが、兄にも障害がある。
颯史朗くんは、遺伝子異常が原因とされる難病のソトス症候群だ。
学習障害やけいれんなどがある。
「きょうだい3人が、お互いに足りないところを補いながら、楽しく人生を歩んでほしい」と都成さんは話す。
ターナー症候群の場合、成長ホルモンの注射をすれば身長をある程度伸ばせる。
また、多くの人は12歳頃から女性ホルモンも投与し、月経を起こす。
東京都立小児総合医療センター内分泌・代謝科部長の長谷川行洋さんは「ターナー症候群の人の心身の発達は多くの場合、ほかの子どもと同じです。社会で活躍している人はたくさんいます」と説明する。
国内で2013年に始まった新型出生前検査は、妊婦の血液、胎児ダウン症(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミーの三つの染色体の病気の可能性があるかどうかを調べるが、性染色体の病気を対象にする国もある。
検査技術の進歩はめざましく、今後、日本でも検査対象が拡大する可能性がある。
長谷川さんは「重くない体質的な問題やよくわかっていない病気まで選別の対象にするべきではありません。
議論を重ねて慎重に判断していく必要があります」と話している。
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