流産の原因『染色体異常』について・№1    2018年 3月24日



妊娠しても残念なことに流産してしまうこともあります。
この原因として、母体側と胎児側が考えられます。
そして、胎児側の原因には染色体異常が多くを占めているといわれています。

●染色体とは

染色体とは、簡単にいうと遺伝情報を持つDNAの塊であり、細胞の核内に存在します。

ヒトの場合、2本1対となっていて、23対46本あります。
父親から23本の染色体を持つ精子と、母親から23本の染色体をもつ卵子が受精して46本の染色体をもつ受精卵ができます。

●染色体異常とは

染色体異常には、数的異常や構造異常などがあります。
数的異常(=異数性)とは、染色体の一部、あるいは複数の部分が1本多い場合(トリソミー)と1本少ない場合(モノソミー)があります。

構造異常には、染色体の一部の欠失や重複、転座などがあります。
転座とは、染色体のある部分が、本来とは別の位置にある状態で、大きく分けて、均衡型転座と不均衡型転座があります。

均衡型転座とは、ある染色体とある染色体の間で場所が入れ替わっているが、全体を通して過不足はない状態です。
不均衡型転座とは、転座により染色体量の過不足が起こっている状態です。

新生児における染色体異常児の割合
新生児の染色体異常の頻度は1/154 (約0.6%)認められています。

自然流産児における染色体異常児の割合
さらに、これは各染色体異常が妊娠過程においてどのような予後を取るかを予測したものです。

染色体異常のある受精卵や胎児は生まれてくるまでの間に淘汰され、実際に生まれてくる頻度は低いと考えられます。




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