子宮内膜症についてのお話・№1         2016年12月23日


●子宮内膜症についてのお話 
 倉敷成人病センター産婦人科主任部長 太田 啓明
(山陽新聞 2016年10月17日の記事より引用)

生理痛は病気の症状ってご存知じですか?

「生理痛は病気ではない」


これは私たち産婦人科医が患者さんに言ってきたことです。

けれどもこの10年くらいで、腹腔鏡手術が進歩し、お腹の中をカメラで覗けるようになって、今さらですが「生理痛」が大切な病気の症状だということがわかってきました。

痛みは体のサインです。

特に子宮・卵巣はお腹の中にありますので、普段はどうなっているのかわかりません。

痛みを出したときは、異変のサインと考えてあげてください。

生理痛は現在「子宮内膜症」という病気の症状です。

子宮内膜症は10人に1人、決して珍しい病気ではありません。

そして発症は10代、まだ病院で検査を受けるには早い年から、月経の発来ととに発症・進行していきます。


この病気は、
▽卵巣チョコレート嚢胞(癌化の恐れも)
▽腹膜病変(卵管周囲で癒着が起きれば不妊症の恐れ)
▽深部子宮内膜症(重症化すれば排便困難にも)
▽子宮腺筋症(重症化すれば子宮摘出の可能性も)に分類されます。

特徴は「進行性・慢性疾患」「不妊」「癌化」の3つです。

№2では続きをご紹介します。


倉敷成人病センター(TEL086-422-2111)



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