少子化対策を体系化・№1            2016年 4月10日


(山陽新聞 2016年2月24日に記事より抜粋)

「きょうだいで保育園に行かせるとパートの収入と同じぐらい費用が掛かる。子どもを預けるに働いているようなもの」
「第2子、第3子は、上の子と同時通園でなくても保育料を減らしてほしい」

県保育団体連絡会が昨年12月~今年1月、岡山市内の4保育園で実施した保育科に関する保護者アンケート。


自由記入欄には経済負担の軽減を訴える声があふれていた。

子どもが多いほど保育料がかさみ、生活が圧迫される現実。

第2子の保育料を半額、第3子以降を無料とする国の制度があるとはいえ、保育所では第1子が就学前まで、幼稚園は小学3年生までという条件が付く。

恩恵を受けられる世帯は限られている。

こうした状況を踏まえ、県は2016年度から第3子以降の保育料無償化の拡充に踏み切る。


●目玉に3億円

人口減少問題を克服し、県が持続的に発展する道筋を示すー。

地方創生の県版総合戦略(15~19年度)を進めるため、県は16年度当初予算案で重点52事業に計152億4700万円を配布した。

中でも、出生数が死亡数を下回る人口の自然対策は「少子化危機突破プログラム」と銘打ち、政策パッケージとして体系化。

結婚から第1子▽第2子▽第3子以降―と各段階の“壁”を突破するため、出会いの場の提供や妊娠・出産に関する知識啓発、産後ケア、男性の育児参加…といった施策を並べ、子育て基盤の整備などを含む計9事業に24億3700万円を投じる。


目玉となる第3子以降の保育料無償化拡充は3億円を確保。

0~2歳児は上の子どもの年齢や世帯所得にかかわらず、独自に無料とする試みだ。

国制度を超えて無償化に取り組む市町村に、保育料の2分の1(政令指定都市の岡山市は3分の1)を補助する。

県によると、こうした制度は全国17府県が導入済み。

第2子への対象拡大を予定する鳥取県などはさらに先を行くが、「最も政策効果の高い0~2歳児の支援に財源を集め、市町村が実施しやすいよう考慮した」(子ども未来課)という。

№2では続きをご紹介します。



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