我が子を見つめて「おなかの子 染色体に病気」
(読売新聞 2016年4月25日の記事より引用)
「家族5人がそろって過ごせた1か月間は本当に幸せでした。この子が生まれてくれて本当に良かった」
宮崎市の自営業、上杉省栄さん(43)の次女、桃子ちゃんは今年8日、家族に見守られ、静かに息を引き取った。
あと5日で生後5か月を迎えるところだった。
風邪をこじらせ、先月30日に入院。
一時は回復したが、発熱し、徐々に意識が薄れていった。
上杉さんには長女(6)と長男(3)がいる。
「年齢的にもう1人は無理かな」と考えていたが昨春、思いがけず授かった。
夫婦で「子どもは3人」と考えていた。
おなかの子に会えるのが待ち遠しくなった。
昨夏、新婦健診で桃子ちゃんの心臓内の壁に穴が開いているのが見つかった。
医師から「出産時期などを決める参考に」と促され、羊水検査を受けると「18トリソミー」と診断された。
18番目の染色体が通常より1本多く3本ある。
生まれつき心臓病や食道閉塞症などを抱え、死産となることも多い。
妻の陽子さん(40)は声を上げて泣いた。
「心臓の治療さえすれば元気になると思っていました。18トリソミーの子は長く生きられないと知っていたのでショックでした」
18トリソミーとわかっても、確かな胎動があった。
「おなかの中で大きく育っている。たとえ生まれて数時間の命でも産んで抱きしめてあげたい」。
上杉さん夫婦は、そう強く思った。
ところが担当医から「胎児の容体が急変しても、お母さんのおなかを痛める帝王切開はしない」と言われた。
出産や治療に対して消極的だと感じられた。
この時、出産予定日が2か月後に迫っていた。
転院を決意し、インターネットで母子ともに受け入れてくれる病院を探した。
18トリソミーの子と親の会「18トリソミーの会」に県立広島病院(広島市)を紹介され、10月、夫婦で新生児科主任部長、福原里恵さんを訪ねた。
すると「どのようなお子さんでも受け入れます。ご両親とともにできることを考えましょう」と声をかけてくれた。
広島で出産する場合、家族と離ればなれの生活がしばらく続くことになる。
陽子さんは長女と長男のことを案じたが、「桃子が助かる道があるのなら、かけてみることにしました」と省栄さん。
2人の子どもを両親に託して、11月12日、再び広島へ向った。
母親の血液で、胎児に18トリソミーなど三つの染色体の病気の可能性があるかどうかを調べる新型出生前検査が始まり3年。
子どもに染色体の病気が見つかった時、その子をどのように迎えたら良いのだろうか。
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