我が子を見つめて「積極的治療で帰宅可能に」
(読売新聞 2016年4月26日の記事より引用)
宮崎市の自営業、上杉省栄さん(43)の次女、桃子ちゃんは昨年9月、18トリソミーと診断された。
11月12日、転院先の県立広島医院(広島市)を夫婦で受診した。
この日は胎動を感じなかった。
翌朝、再び受診すると、桃子ちゃんは少し心臓が弱っており、緊急帝王切開となった。
体重は1617グラム。両手にのるほどの大きさだった。
心不全を起こしており、数時間遅れていれば助からなかった。
出産後、数日で状態は落ち着いたが、桃子ちゃんは心臓内の壁に穴が開いていた。
穴を通して血液が左心室から右心室に流れ、肺への血流が増えると呼吸が苦しくなり命にかかわる。
生後3週間を過ぎた時点で、いったん別の病院に移り、心臓から肺に血液を送る肺動脈をテープで縛り、血流量を減らす手術を受けた。
県立広島病院に戻ってからは順調に経過し、今年2月、宮崎市内の病気に転院。
3月初旬から自宅で生活を始めた。
毎日、訪問介護サービスを受け、体温や呼吸の状態をみてもらった。
妻の陽子さん(40)は「宮崎に戻る前は介護をする気持ちでしたが、実際は育児をしたと思っています」と話す。
まつ毛が生えるなど、日に日にかわいらしい顔立ちになっていった。
鼻から胃に入れたチューブを使って与えたミルクで、体重は約2400gに増えた。
健康な赤ちゃんと同じように予防接種も受けさせた。
大泣きをしていても、自分が抱っこをすれば、すぐに泣きやんでくれた。
宮崎に戻ると長女(6)と長男(3)は陽子さんに甘えた。
わがままがひどくなり、おねしょもした。
「離ればなれの生活が長く続き、精神的に不安定になってしまったのでしょうね」と陽子さん。
それでも、桃子ちゃんが今年8日に亡くなると、物心がついた長女は涙を流して悲しんだ。
「これからはずっと子どもたちのそばにいてあげたい。一緒に旅行にも出かけ、家族の絆を深めたい。もちろん桃子の写真を携えて」
主治医だった県立広島病院の新生児科主任部長、福原里恵さんによると、短命と思われている18トリソミーの子も、心臓や肺の血流をコントロールする治療を積極的に行うと全身の状態が良くなり、脳が発達し、その子なりの成長をすることが分かってきた。
福原さんは「胎児診断の技術が進んだとは言え、生まれてこないとわからないことはたくさんあります。おなかの子が18トリソミーだとわかったら、新生児科医の意見を聞き、親子にとって最善の選択をしてほしい」と話している。
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