(山陽新聞2017年2月15日の記事より引用)
●学会承認 流産予防、異常調べる
日本産科婦人科学会(日産婦)は14日、体外受精した受精卵に染色体の異常がないかを調べて子宮に戻す「着床前スクリーニング」と呼ばれる検査もついて、名古屋市立大など6施設で臨床研究を実施すると発表した。
日産婦は、既に検査の対象となる女性の登録を開始しており、流産の予防に有効かどうかを確かめる。
東京都内で開いた倫理委員会で承認した。
検査では染色体の異常が原因のダウン症なども判明するため、生まれる命の選別につながりかねないと指摘されている。
倫理委の苛原稔委員長(徳島大教授)は「諸外国の報告があり、有用性があるのか考えないといけない時代になった」と説明した。
早ければ3~4月にも実際の検査が行われる見通し。
6施設は名古屋市立大のほか東京女子医大、藤田保健衛生大(愛知県)、IVF大阪クリニック(大阪府)、セント・ルカ産婦人科(大分市)。
1施設は施設名の公表に同意していないという。
日産婦は着床前スクリーニングを指針で禁止していたが、不妊に悩むカップルの増加などを背景に2014年に施設を限定して試験的に実施条件の設定などに時間がかかっていた。
35~42歳で3回以上の体外受精で妊娠しなかった女性や、流産を2回以上経験した女性など計180人を対象にまず先行研究として実施。
体外受精で作った受精卵の初期段階で、一部の細胞を取り出し染色体の数を調べる。
先行研究の結果を見て、その後の本研究の症例数を決める。
続きは№2でご紹介します。
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