運動

日本は超文化的生活圏です。昭和の時代はまだまだみんな体を使って生活をしていました。
農業もあれば林業・漁業もある、そして兼業農家もたくさんありました。
平成の今はすっかり専門分割して、農業の人は農業だけ、兼業の人は減ってしまいました。
サラリーマンだった方が退職後、畑仕事を始めて体調がすっかり良くなったという話をよく聞きます。
昭和の時代の人は、移動に足を使い、自転車を使い、体を使うことがもっともっと多かったのですが、今は超文化的になり日々歩く距離もすっかり減ってしまいました。
そして洋食化に傾き、高脂肪食・高カロリー食などで糖尿病や動脈硬化・高血圧などの生活習慣病が体の若さ・代謝を奪い、慢性の体調不良の人が増えているのです。
このような現代、体が本来持っている機能が低下しているのが当たり前といえるのでしょう。
はっきりと病名がつかないのに、これといった原因もないのに妊娠しにくいのもここらあたりからきているのかもしれません。



歩くことや運動はホルモンバランスや分泌・自律神経バランスを安定させる

生命維持の働き(ホメオスタシス)は、体の機能が正常に働き、内分泌系=ホルモン・運動神経・自律神経・免疫システムという3つのネットワークが互いに連帯して高度のバランスを保つようにメカニズムが働いてるからです。

 

これらのネットワークの高度なメカニズムは毎日の運動や肉体仕事によって適度な刺激を受けるとより活性化するように働き、そのことからホルモンの分泌や自律神経・運動神経(交感神経・副交感神経)・免疫系が安定します。

生理周期・排卵・妊娠・出産のためには、卵巣と子宮だけが働いているわけではありません。
妊娠から出産に至る流れの生殖活動のすべてのプロセスで、ホルモン系・神経系・免疫系のネットワークが複雑に関連・影響しあい、お互いの役割を果たしています。
体の機能の正常な働きは、自然で高度なバランスが保たれてこそ、活発になるのです。
毎日の定期的な運動は、このようなバランスやメカニズムの維持に役立ちます。



適度な運動が一番。やり過ぎは逆効果

マラソンの高橋選手は、練習中に疲労骨折したのをご存知ですか。
激しい運動は、体の陰分を傷め、その大元である腎陰まで消耗してしまうと、腎経つながりで骨に損傷が出るのです。
一番多いのは、腰痛です。
運動もその程度によっては逆効果になってしまうのです。
さらに激しい運動は、たくさんの酸素を消費し多くの活性酸素を生み出します。
活性酸素による細胞の損傷は、老化の一つとされているので、やはり激しい運動は老化を早めることになりかねません。
しかし何もしなければ、筋肉を使わなければ、やはり体力も落ちていくものです。
適度に使い、しっかりとストレッチするのがいいようです。
「怠け者ほど長生きをする」というかたもいるようですが・・・。

体全体の事は生殖機能にも影響します。
激しい運動は、生理周期を乱したり、生理が飛んだり、排卵が止まることもあります。
すぎれば妊娠させる力まで低下させるのです。
過剰なのは体を傷めますので、やはり適度が(一晩寝れば回復するぐらい)大事という事です。



運動による妊娠のための身体作り

ゼイゼイと苦しい運動はなかなか続きません。
そこでおすすめなのは、お二人で一緒に出来るウオーキング、二人でやるストレッチです。
2人で一緒に歩けば、会話もできますし、夜でも安心です。気分転換にもなるし、二人の方がストレスも減るのではないでしょうか。
ホルモンが分泌され、ストレスが発散され、気分も良くなるでしょう。
血行も良くなりますし、一日のリズムも正しくなります。

出来れば朝太陽を浴びて歩くことが一番いいのですが、忙しければ夜でも構いません。